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歯周病と喫煙 2
2018年8月24日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と喫煙についての続きをお話していきましょう。
タバコが歯周病に良くない理由
一酸化炭素には身体の酸素不足を引き起こす作用、ニコチンには血管を収縮させる作用があります。
タバコを吸うと、これらの作用により歯茎の血流は悪化します。
血流が悪くなると歯周組織に栄養分や酸素がしっかり届けられなくなり、抵抗力が低下するため、歯周病の発症リスクを高めてしまうのです。
また、血流の悪化により歯茎の修復機能が低下することから、歯周病の治りを遅くする可能性もあります。
喫煙者は歯周病を自覚しにくい
喫煙は歯周組織の血流を悪くします。
その結果、歯茎からの出血が少なくなるために、歯周病の発症・進行に気付くのが遅れてしまうリスクがあります。
タバコはインプラントの歯周病にも影響します
失った歯を補う方法としてインプラントが挙げられますが、タバコはインプラント治療のリスクファクターでもあります。
これは、タバコに含まれる一酸化炭素やニコチンの作用により、オッセオインテグレーション(インプラント体と骨の結合)が妨げられることや、インプラント周囲炎を引き起こす可能性があるためです。
インプラント周囲炎とは普通の歯と同じ細菌(歯周病菌)が原因で発症する、いわばインプラントの歯周病のことです。
インプラント周囲炎が進行すると最悪インプラントを摘出しなければならなくなることもあるため、インプラント治療の前には必ず歯周病治療を行う必要があります。
タバコを吸う人は、吸わない人に比べて歯周病にかかりやすく、歯周病の進行も早く、歯周病治療を行っても治りにくい傾向にあることが研究で明らかになっています。
ですので、タバコを吸っている方は、吸っていない方と比較した場合、歯周病が改善しない確率がとても高いため、治療に専念する場合は、まず禁煙から始めることをおすすめしています。
歯周病と喫煙 1
2018年8月22日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と喫煙についてお話していきましょう。
タバコは「百害あって一利なし」と言われるほど、私たちの身体に悪影響を及ぼす存在として広く知られています。
心疾患や脳疾患、ガンの発症などそのリスクは様々ですが、そのうちの害のひとつとして挙げられるのが歯周病です。
喫煙は歯周病の二大危険因子のひとつで、喫煙と歯周病は密接に関連しています。
そして口腔、特に歯周組織は、能動喫煙だけでなく受動喫煙・三次喫煙でも、直接悪影響を受ける最初の関門になります。
また親の喫煙により、子供の歯肉にメラニン色素沈着として早期に高率にあらわれます。
しかし適切に診断した上で、本人が禁煙もしくは周囲の受動喫煙がなくなれば歯周病は改善します。
タバコの煙の成分
タバコには4000種以上の化学物質が含まれており、そのうち有害物質は200種類以上にものぼります。
また、有害物質のうち40~60種類が発がん性物質であることもわかっています。
特に、タバコの三大有害物質と言われているのが「一酸化炭素」「ニコチン」「タール」の3つです。
一酸化炭素
たばこの煙のうち、1~3%は一酸化炭素が含まれています。
一酸化炭素は、酸素不足の環境下で不完全燃焼を起こすと発生する気体です。
一酸化炭素は血液中のヘモグロビン(赤血球)と結合しやすい特徴を持っており、その結合のしやすさは酸素の200倍以上です。
ヘモグロビンは酸素と結合することで全身に酸素を運搬しています。
ところが、一酸化炭素が発生し続けると酸素がヘモグロビンと結合できないため、身体が酸素不足に陥ります。
これを一酸化炭素中毒といいます。
ニコチン
タバコに含まれるニコチンは、歯ぐきの血液の流れを悪くし、歯ぐきに十分な酸素や栄養を十分行き渡らせなくするだけでなく、唾液の分泌量も抑えてしまうため、プラーク(歯垢)や歯石を付きやすくします。
タール
タールは一酸化炭素などの気体を除く粒子状の成分で、ヤニとも呼ばれます。
煙草を吸うと部屋の壁や天井、歯の表面などに黒い汚れが付着するのは、このタールが原因です。
タールには有害物質や発がん性物質が多量に含まれています。
無数の化合物の集まりであることから化学的に安定しておらず、生体物質などと化学反応を起こすことで身体に悪影響を及ぼすリスクがあります。
歯周病とバージャー病
2018年8月21日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病とバージャー病についてお話していきましょう。
バージャー病
たばこを吸う20才代から40才代の男性(女性は少ない)にみられる代表的な手足の動脈の病気です。
しかもだんだんと血管がつまってくるために,ほっておけば足が腐ってしまう病気です。
別名として特発性脱疽とか,閉塞性血栓血管炎とか言われることがあります。
病気は,足趾(あしゆび)や指にチアノーゼ(皮膚が濃い青紫色になること)や強い痛みがおこり,時間ともに皮膚が剥げたような潰瘍,腐った壊死と呼ばれる状態になります。
ついには足だけの切断,ひどくなると膝関節の15cm位下での切断になることがあります。
静脈にも炎症を起こすこと,たばこをやめると病気が進行しないことなど特徴があります。
20世紀初頭から病因としていろいろな説が出ましたが、ほとんどが否定されました。
若者に多いことと、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)、また高血圧がないのが診断の決め手です
歯周病とバージャー病
そんな中2005年に歯周病菌病因説が大きく報道されました。
バージャー病患者は歯が極めて悪いこと、歯のない人も多く、歯周病に中等から高度におかされていることがわかり、歯周病菌は、口のなかのリンパ管を通じて血中にはいり、体のあちこちで発見されていることもわかりました。
決定的に病因説を裏付けたのは、歯周病菌が血小板の中に入り込んで、または囲まれて血中に生きていることを電子顕微鏡を使って証明したことです。
取り込まれるだけでなく大きな血小板凝集塊を作ります。
それが塞栓子として働けばバージャー病のいろいろな所見、症状、禁煙でやむ病勢などが説明でき、静脈に、高頻度に炎症や血栓、弁不全を起こすことも毛細管をくぐり抜けた菌のなせる技とすれば、理解できます。
バージャー病は、たばこを吸って歯周病を悪化させた若者が、歯周病菌を含む血小板血塊により末梢動脈閉塞を起こすことによるのであるとの考えが現在は一番可能性が高いと言われています。
従って、バージャー病は、たばこをやめて歯周病を治し、運動療法やときに交感神経切除を行えば、回復するかもしれません。
歯周病と糖尿病 7
2018年8月20日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。
歯周病と糖尿病の関連
糖尿病になると体に様々な変化が起こり、口の中の環境も変えてしまいます。
1.口の中が渇くため、唾液による自浄作用が低下し、口の中に細菌が停滞しやすい。
2.唾液中に糖が含まれるため、歯垢が増殖しやすい。
3.体の免疫力が低下するため、歯周病菌に感染しやすい。
4.血流障害や代謝異常が生じて組織の修復力が低下するため、歯周病が進行しやすい。
上記の理由により、糖尿病になると歯周病になり易く、さらに重症化しやすいと言われています。
歯周病が血糖コントロールを悪化させる
近年、歯周病の進行により産生されるTNF-αという炎症性サイトカインが血糖コントロールに悪影響を及ぼしていると言われています。
歯周病が進行すると、歯と歯肉の隙間が深くなり歯周ポケットが形成されます。
歯周ポケットの中は、酸素が無くても増殖できる細菌(嫌気性菌)にとって居心地の良い場所です。
嫌気性菌である歯周病菌は歯周ポケット内で増殖します。
そして内毒素を放出して歯周組織を破壊していきます。
歯周病菌は腫れた歯肉から容易に血管内に侵入し全身に回ります。
血管に入った細菌は体の力で死滅しますが、歯周病菌の死骸の持つ内毒素は残り血糖値に悪影響を及ぼします。
血液中の内毒素は、脂肪組織や肝臓からのTNF-αの産生を強力に推し進めます
このTNF-αは、血液中の糖分の取り込みを抑える働きもあるため、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまうのです。(インスリン抵抗性)
インスリンの働きを悪くするため、血糖値が高くなると言われています。
TNF-αとは
脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカイン (生理活性物質) の 1 つで、筋肉、脂肪組織や肝臓での糖の働きを抑制する作用があります。
肥満時には増加し、糖尿病や動脈硬化などのリスクを高めます。
内毒素とは
細菌の細胞壁に含まれる毒物。
細菌が死滅しても毒は残る。
エンドトキシンともいう。
歯周病治療で血糖値が下がる!
最近では歯周病と糖尿病は密接に関連していると言われており、歯周病の治療をすると血糖コントロールが改善するという研究成果も数多く報告されています。
ここでの「歯周病の治療」とは、患者さん自身のブラッシングによるプラークコントロールをしっかり行い、歯科医院で炎症の原因となっている歯石を確実に取り除く(スケーリング)ことです。
そうすることで歯肉の炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するということが、日本での研究を含めた多くの臨床研究で報告されています。
一方で、血糖値の低下が生じない患者さんがいることも明らかになっており、どのような糖尿病患者さんで血糖値が下がりやすいのかを調査した今後の研究成果が待たれています。
歯周病と糖尿病 6
2018年8月18日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。
検査
糖尿病の診断には、血液検査が必要です。次の4項目を測定します。
1.HbA1c(ヘモグロビンA1c)
過去1~2カ月の血糖を反映する指標です。糖尿病以外でも高くなることがあります。
2.早朝空腹時血糖値
健康な人では、朝食前の血糖値が1日の中で最も低いとされています。
食事から10時間以上あけて測定するため、一般的には前日夜9時以降絶食として、翌朝食事前に採血します。
3.75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)
糖尿病を最も確実に診断できる検査です。ただし、明らかに血糖値が高いことが推測される場合は、空腹時血糖または随時血糖を測定します。
早朝空腹時血糖値を測定後、75gのブドウ糖溶液を飲み、30分後、1時間後、2時間後の血糖値を測定します。
なお、糖尿病の診断には2時間後の血糖値を用います。30分後、1時間後の血糖値は、糖尿病の診断に必須ではありませんが、リスクが高い人を見出すのに役立ちます。
4.随時血糖値
食事時間とは関係なく測定した血糖値です。
診断
血液検査の結果が以下の条件にあてはまる場合、糖尿病と診断されます。
1.早朝空腹時血糖値:126mg/dL以上または75gOGTT2時間値:200mg/dL以上または随時血糖値200mg/dL以上
+
2.HbA1c:6.5 %以上
①1,2のいずれかに当てはまる場合、「糖尿病型」と診断され、再検査で同様の結果であった場合に、糖尿病と診断されます。
空腹時血糖値が110mg/dL未満で、75gOGTTが140mg/dL未満であれば、「正常型」と判定されます。
「糖尿病型」でも「正常型」でもない血糖値であった場合、「境界型」いわゆる「糖尿病予備軍」と診断されます。
糖尿病に進行しないよう生活習慣の改善など、主治医の指導にしたがいましょう。
歯周病と糖尿病 5
2018年8月17日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。
糖尿病の合併症
血糖値が高い状態が長く続くと、合併症が起こる可能性が高くなります。
治療をきちんと行い血糖コントロールをすることで、新たな合併症が起こるのを防ぎ、また、起きてしまった合併症の進行を抑えることができます。
細小血管症
細い血管にみられる糖尿病に特徴的な合併症です。「糖尿病の3大合併症」と呼ばれる病気を指します。
1.糖尿病網膜症
網膜の血管が障害され、目のかすみ、視力低下などがあらわれ、症状が進むと失明してしまうこともあります。
少なくとも年に一度は眼科の検査を受けましょう。
2.糖尿病腎症
糖尿病により腎臓の働きが悪くなると、血圧が上昇する、尿中にたん白が出る、体がむくむなどの症状があらわれます。
さらに症状が進むと、血液中に老廃物がたまり、腎不全や尿毒症など生命にかかわる重篤な症状を引き起こします。
このように慢性に経過する腎臓病のことを慢性腎臓病(CKD)といいます。
なお、腎不全になってしまうと、人工透析を受ける必要が出てきます。
透析導入の原因の第1位は糖尿病腎症です。
3.糖尿病神経障害
神経が障害され、信号がすばやく体のすみずみまで伝達するという働きが低下します。
手足のしびれ、ほてり、痛みなどがあらわれます。
一方、足の感覚が麻痺して、傷があったとしても気づかずに放置してしまい、足の潰瘍や壊疽になることもあります。
足は清潔に保ち、常に注意を払うようにしましょう。
大血管症
大きな血管の病気である動脈硬化により起こる合併症で、脳卒中や、心筋梗塞、足の壊疽などがあります。
動脈硬化は糖尿病があると進行しやすくなり、合併症による深刻な状況を引き起こす原因になります。
また、脂質異常症、高血圧、喫煙、肥満、加齢なども動脈硬化の危険因子ですので、血圧やコレステロール値などの検査も定期的に受け、血糖のコントロールに加えて、コレステロール値や血圧、肥満の改善、禁煙に取り組みましょう。
1.脳卒中
脳卒中にはいくつかのタイプがありますが、代表的なものは脳梗塞と脳出血です。
脳の血管が詰まるタイプの代表が脳梗塞で、脳の血管が破れるタイプの代表が脳出血です。
そのうち、糖尿病患者さんに多いのは脳梗塞です。
手足の麻痺や言葉が急に出なくなる、ものが二重に見えるなどの症状がみられ、重症の場合は生命に関わります。
2.心筋梗塞
心臓の筋肉(心筋)に栄養や酸素を送る血管(冠動脈)の動脈硬化によって引き起こされる病気で、心臓の働きが著しく低下し、生命にかかわることがあります。
糖尿病患者さんは冠動脈の疾患を起こす危険度は高いとされています。
息切れしやすい、脈が途切れる、体がむくむなどの症状は、心筋梗塞の前触れの可能性があります。
3.末梢動脈性疾患
足の血管の動脈硬化により血流が悪化することで引き起こされます。
足やふくらはぎが痛くなり運動ができない、休みながらでないと歩けないなどの症状があらわれます。
運動ができなくなり、生活の範囲も制限されてしまいます。
さらに症状が進むと、潰瘍や壊疽を起こしてしまい、足を切断しなければならない場合もあります。
歯周病と糖尿病 4
2018年8月9日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。
糖尿病の症状
症状がなく糖尿病になっていることに気がついていない人も多くいます。
糖尿病ではかなり血糖値が高くないと症状が出ません。
代表的な自覚症状
・尿の量が多くなる(多尿)
糖は尿に出るときに、同時に水分も一緒に出すために尿の量が多くなります。
・のどが渇いて、水分をたくさん飲む(口渇、多飲)
多尿のため脱水状態となり、のどが渇き、水分をたくさん飲みたくなります。
・体重が減る
糖が尿に出るために、体のたん白質や脂肪を利用してエネルギー源とするためです。
・疲れやすくなる
エネルギー不足と、体重減少により疲れを感じやすくなります。
さらに血糖値が高くなると、意識障害に至ることもあります。
Ⅱ型糖尿病の経過
1型糖尿病では、尿が増える、のどが渇くといった症状が急に起こりますが、2型糖尿病では気づかないうちに発症し、ゆっくりと進行します。
つまり、症状が無い状態のまま、糖尿病が進行していることがあるのです。
また、症状が無いからといって血糖コントロールを行わずにいると、合併症を引き起こします。
患者さんによって経過は異なりますが、早期では食事や運動で血糖コントロールができますが、年を追うごとに難しくなり、内服薬さらにはインスリン注射による治療が必要になります。
治療によって血糖値がほぼ正常にまで改善しても、糖尿病そのものが治るというわけではありません。
治療を中止すると、ふたたび血糖値は高くなってしまいます。
定期的な検査と治療を続けることが大切なのです。
歯周病の治療と似ていますね。
歯周病と糖尿病 3
2018年8月8日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。
糖尿病の種類
糖尿病は、その成りたちによっていくつかの種類に分類されますが大きく分けると、「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「その他の特定の機序、疾患によるもの」、そして「妊娠糖尿病」があります。
1型糖尿病
インスリンを作る膵臓の細胞が何らかの原因でこわされることで、インスリンが作られなくなり、糖尿病になります。
子どもや若年者に多くみられます。
2型糖尿病
インスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなるために起こります。おもに中高年以降にみられますが、若年者の発症も増加しています。
日本の糖尿病患者さんの約90%が2型糖尿病とされています。
日本人は遺伝的にインスリン分泌が弱い人が多いといわれています。
遺伝的な体質に過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といった要因が加わり、発症するとされています。
このため、2型糖尿病は「生活習慣病」ともいわれるのです。
また、肥満がなくても、内臓脂肪が増える「メタボリックシンドローム」と呼ばれる状態になると発症しやすくなります。
その他の特定の機序、疾患によるもの
遺伝子の異常によるもの、ほかの病気や薬剤に伴って起こるものがあります。
妊娠糖尿病
糖は赤ちゃんの栄養となりますが、多すぎても、少なすぎても、成長に影響を及ぼすことがあります。
そのため、お腹の赤ちゃんに十分な栄養をあげながら、細やかな血糖管理をすることが大切です。
妊娠中は絶えず赤ちゃんに栄養を与えているため、お腹が空いているときの血糖値は、妊娠していない時と比べて低くなります。
一方で、胎盤のホルモンの影響でインスリンが効きにくくなり、食後の血糖値は上がりやすくなります。
妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めてわかった、まだ糖尿病には至っていない血糖の上昇をいいます。
多くの場合、高い血糖値は出産の後にもどりますが、妊娠糖尿病を経験した方は将来糖尿病になりやすいと言われています。
歯周病と糖尿病 2
2018年8月7日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。
インスリンとは
インスリンは、血液中のブドウ糖を筋肉や肝臓などへの取り込み、血糖を下げる働きを持つ唯一のホルモンです。
膵臓のランゲルハンス氏島という部分のβ細胞で作られ、血液によって全身に運ばれます。
「インスリンが十分に働かない」とは?
糖尿病になると、インスリンが十分に働かなくなり、血糖をうまく細胞に取り込めなくなります。
それには、2つの仕組みがあります。
1.インスリン分泌不足
膵臓の機能の低下があるため、十分なインスリンを作れなくなってしまう状態。
細胞の入り口を開けるための鍵が不足しているので、糖が中に入れず、血液の中にあふれてしまいます。
糖の取込みがうまくいかない。
2.インスリン抵抗性
インスリンは十分な量が分泌されているけれども、効果を発揮できない状態。
運動不足や食べ過ぎが原因で肥満になるとインスリンが働きにくくなります。
鍵であるインスリンがたくさんあっても、細胞のドアのたてつけが悪く、開けることができません。
この場合も、血液の中に糖があふれてしまいます。
効率よく糖を取り込めない。
糖尿病ではこの2つが影響して、血糖値が高くなってしまいます。
歯周病と糖尿病 1
2018年8月6日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
今回は歯周病と糖尿病ついてお話していきましょう。
糖尿病
糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。
インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。
血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。
また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります(糖尿病の急性合併症)。
糖尿病は、その成りたちによっていくつかの種類に分類されますが大きく分けると、「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「その他の特定の機序、疾患によるもの」、そして「妊娠糖尿病」があります。
血糖とは
でんぷんなどの糖質(炭水化物)は、私たちの生命を維持する栄養素として最も大切なものの1つです。
糖質は消化されてブドウ糖(グルコース)となり、血液中から全身の細胞に取り込まれて、主なエネルギー源として利用されます。
血液中のブドウ糖を「血糖」といい、血糖値とは血液中のブドウ糖の量をあらわしています。
食事をする、つまり炭水化物を摂取すると血糖値は高くなり、運動などによりブドウ糖がエネルギーとして消費されると血糖値は低くなります。
健康な人の場合、血糖値は「インスリン」やインスリンと逆の働きをもつホルモンのバランスにより、一定の範囲内にコントロールされています。
そのため、食事や運動をしても血糖値が極端に変動することはないのです。