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歯周病と喫煙 1
2018年8月22日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
歯周病と喫煙についてお話していきましょう。
タバコは「百害あって一利なし」と言われるほど、私たちの身体に悪影響を及ぼす存在として広く知られています。
心疾患や脳疾患、ガンの発症などそのリスクは様々ですが、そのうちの害のひとつとして挙げられるのが歯周病です。
喫煙は歯周病の二大危険因子のひとつで、喫煙と歯周病は密接に関連しています。
そして口腔、特に歯周組織は、能動喫煙だけでなく受動喫煙・三次喫煙でも、直接悪影響を受ける最初の関門になります。
また親の喫煙により、子供の歯肉にメラニン色素沈着として早期に高率にあらわれます。
しかし適切に診断した上で、本人が禁煙もしくは周囲の受動喫煙がなくなれば歯周病は改善します。
タバコの煙の成分
タバコには4000種以上の化学物質が含まれており、そのうち有害物質は200種類以上にものぼります。
また、有害物質のうち40~60種類が発がん性物質であることもわかっています。
特に、タバコの三大有害物質と言われているのが「一酸化炭素」「ニコチン」「タール」の3つです。
一酸化炭素
たばこの煙のうち、1~3%は一酸化炭素が含まれています。
一酸化炭素は、酸素不足の環境下で不完全燃焼を起こすと発生する気体です。
一酸化炭素は血液中のヘモグロビン(赤血球)と結合しやすい特徴を持っており、その結合のしやすさは酸素の200倍以上です。
ヘモグロビンは酸素と結合することで全身に酸素を運搬しています。
ところが、一酸化炭素が発生し続けると酸素がヘモグロビンと結合できないため、身体が酸素不足に陥ります。
これを一酸化炭素中毒といいます。
ニコチン
タバコに含まれるニコチンは、歯ぐきの血液の流れを悪くし、歯ぐきに十分な酸素や栄養を十分行き渡らせなくするだけでなく、唾液の分泌量も抑えてしまうため、プラーク(歯垢)や歯石を付きやすくします。
タール
タールは一酸化炭素などの気体を除く粒子状の成分で、ヤニとも呼ばれます。
煙草を吸うと部屋の壁や天井、歯の表面などに黒い汚れが付着するのは、このタールが原因です。
タールには有害物質や発がん性物質が多量に含まれています。
無数の化合物の集まりであることから化学的に安定しておらず、生体物質などと化学反応を起こすことで身体に悪影響を及ぼすリスクがあります。