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金属アレルギー 11
2018年9月22日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
金
金も純金(K24)の場合はアレルギーになりにくく、ほとんどのジュエリーでK18、K14と割金になっています。
最近は金の値段が上がっていることからK10も増えてきています。
K18の場合は18/24 K14の場合は14/24の割合で金が使われていて残りは割金(合金)になります。
ネックレスの場合はある程度の強度や加工性が必要なため割金をしており、またさまざまな色を再現するのに、割金を行っていますが配合によって色が異なります。
銅を混ぜればPG(ピンクゴールド)、パラジウムとニッケルを混ぜればWG(ホワイトゴールド)といった具合です。
WG(ホワイトゴールド)のジュエリーは白色をより綺麗に見せるため、ロジウムコーティングされているものが多く出回っています。
ロジウムコーティングとは
ロジウムという金属によるメッキ加工、要するにロジウムめっきのことですね。
「めっき」とは、素材の表面に薄い金属の膜を張る技術です。
カタカナで書かれることも多いですが、鍍金(めっき)という日本語なので、本来はひらがな表記が正解です。
ジュエリーブランドでは、プラチナコーティングやプラチナ仕上げなどと言っているブランドもありますが、これらはほとんどの場合プラチナを使っているわけではなく、ロジウムめっきのことです。
ロジウムは、プラチナと同じ白金族元素と呼ばれる貴金属で、元素記号は「Rh」です。
貴金属の中で最も反射率が高く、プラチナよりも真っ白に見えます。
プラチナやゴールドなどの貴金属をも溶かす王水でもほとんど溶けません。
汗などにも強く、金属アレルギーの心配はまずありません。
その白さと耐久性の高さから、装飾用のメッキ加工に多用されています。
ロジウム自体はアレルギーを起こしにくいのですが、めっきの下地にニッケルが使われることがあります。
ニッケルは最も金属アレルギーを引き起こしやすい金属で、「ニッケルフリー」がアレルギー対応と同じ意味で使われるくらいです。
ロジウムが剥がれてニッケルが露出したときに、金属アレルギーの症状が出ることがあります。
金属アレルギー 10
2018年9月21日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
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金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
銀
純銀はアレルギーになりにくいとされています。
「シルバー製品を使用して、アレルギーになった。」という話を聞くことが多いですが、ほとんどの製品はシルバー925(SV925)といって、製品の素材のうち1000分の925がシルバーで後は合金(混ぜ金)といって銅を混ぜていることが多いです。
混ぜている素材に反応してアレルギーを起こしていることが多く、実際のところきちんと医療機関でパッチテストを受けて自分がどの金属にアレルギーを持っているのか調べる必要があると思います。
スターリングシルバーは92.5%が純銀、残りの7.5%が混ぜ金(銅)です。
一部の業者は銅を使わず、ニッケルやスズを使ってることもあるそうでそのような製品からアレルギーを発症していることも考えられます。
特にピアスをお使いの方はピアスホールが完全でない時など直接粘膜に触れることからアレルギーを発症していることも多いようです。
金属アレルギー 9
2018年9月20日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
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金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
クロム
クロムは大きくわけて2種類あり、3価クロムと6価クロムがあります。
アレルギー性クロム皮膚炎を起こすものは6価クロムで、クロム単体と3価クロムには毒性が知られていません。
6価クロムは毒性がきわめて強いと言われています。
土壌汚染などを起こすため問題となり使われなくなってきているようです。
ステンレスなどの工業製品で出回っている製品の中に含まれているクロムは毒性は持っておらず、また、3価クロムは人間にとって必須栄養素でもあり、欠かせない存在になります。
●革製品のなめし加工されたもの
昔は植物に含まれているタンニンを利用してなめしていたそうですが、現在は化学薬品で処理されることが多く、主に安価なクロムなめし剤(塩基性硫酸クロム)(通称:Wet-Blue(ウェットブルー))が使用されているようですが、なめし工程上で使うクロムが焼却により化学反応(酸化)を起こすため、人体に有害な6価クロムに変化することから問題となっていて、タンニンなめしが見直されているそうです。
●写真現像の工程で使われている漂白液
写真を現像する工程で漂白液にフィルムを浸す作業(漂白浴)があり、その作業で使用されているものの中にクロムが含まれています。
●セメント
セメントと水を練り混ぜる工程で、6価クロムが発生します。
モリブデン
モリブデンはクロム族元素の1つです。特殊鋼用に使用されることがありますが、融点の高さ、熱伝導性が高い等の特性があるため、半導体・電子機器、医療器具など多様なものに使用されています。
金属アレルギー 8
2018年9月19日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
スズ
はるか昔から、加工がしやすい金属・酸化や腐食に強いとされており、食器などに使われていたそうで、現在でもスズ製品は缶詰、箸置き、お猪口などに使用されています。
スズそのものの毒性は低いとされていますので、これらの製品が危ない。ということではありません。
注意が必要なのはスズ以外の素材が使われていないか?ということです。
銅や亜鉛などが使われていることがあるようで、これらの金属でアレルギーになっていることも考えられます。
金属アレルギー 7
2018年9月18日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
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金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
コバルト
コバルト単体で製品として世の中に出回っていることはほぼ無いようですが、コバルトはニッケルとの合金メッキなどで使用されていることが多いようです。
理由は、合金にすると、高硬質、防食耐食性に優れているという特性があるため多くの製品に使用されているそうで、ニッケルアレルギーの人はコバルトアレルギーでもあることが多いと報告されています。
一部の入れ歯にはコバルトが使われていることがあり、粘膜に直接触れるという点では注意が必要です。
また、冠動脈疾患の方の手術に使われる、狭くなった動脈を効果的に拡げることができる、ステントという網目状の小さな金属製の筒がありますが、こちらにはステンレス、コバルトが使われており、金属アレルギーの方にも安心な、金属を使っていない溶けてなくなるタイプのステントの利用が一部で始まっています。
金属アレルギー 6
2018年9月15日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
水銀
水銀は25度以上で気化しますので、空気中にも微量ではありますが、存在しています。PM2.5からも検出されていると言われています。
また、厚生労働省HPでは、
「厚生労働省が実施している調査によれば、平均的な日本人の水銀摂取量は健康への影響が懸念されるようなレベルではありません。
特に水銀含有量の高い魚介類を偏って多量に食べることを避けて水銀摂取量を減らしつつ、魚食のメリットを活かしていくことが望まれます。」
とあります。
健康への害はないとの事ですが、アレルギーの方は注意が必要かもしれません。
金属アレルギー 5
2018年9月14日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
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金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
アレルギーを起こす可能性がある金属
ニッケル
特にニッケルは、強力なアレルゲンの一つで、ニッケルに対するアレルギー反応においては、リンパ球の一種であるT細胞と抗原提示細胞である樹状細胞による免疫反応がアレルギー発症に携わっていると考えられていますが、実際の発症メカニズムはいまだ不明な点が多いようです。
ニッケル協会によると・・・
「ニッケルは非常に多くの異なる合金に用いられているため、大小を問わず文字どおり何千もの製品で利用されています。
おそらくあなたは、起床直後からニッケル含有製品に出会っているはずです。なぜなら現代の典型的な浴室にはニッケルめっきのハンドル、蝶番、ノブ、水栓、シャワーヘッドがあるからです。剃刀の刃も少量のニッケルを含んでおり、それは電気髭剃りの剃刀部分も同じです。
ファッション性の高いシンクやトイレでさえも、ニッケルステンレス鋼で設計されています。
台所にもニッケル含有製品があふれています。鍋やフライパン、カトラリー、冷蔵庫、レンジ、調理台、シンク、電子レンジの発熱体に至るまで、ニッケル含有合金で作られています。
そのほか硬貨、時計、宝飾品などでも毎日ニッケルに出会い、携帯電子機器の電源である充電式電池や、移動に利用する自動車、列車、飛行機でもニッケルに遭遇します。
ニッケルは「隠れた」金属と呼ばれることがありますが、事実、あらゆるところで見つけることができます。」(ニッケル協会HPより抜粋)
ニッケルを含む材料が選ばれているのは、他の材料に比べて耐食性・耐久性・温度差に強いなど、特性を幅広く備えているからです。
欧州ではニッケルについて、皮膚に直接また長時間接触する製品の仕様や規制定められているようですが日本では規制がなく、まだまだ難しいようです。
金属アレルギー 4
2018年9月12日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
金属アレルギーを起こしやすい金属
実は、どの金属でも原因になる可能性があります。
また、どの金属でアレルギーになるかは個人差があり、絶対にアレルギーにならないと断言できる金属は存在しません。
ご自身が、どの金属でアレルギーになるのかは自己診断せず、専門の医療機関で「パッチテスト」されることをお勧めします。
専門は皮膚科になります。
学生時代に元素周期表を暗記された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も暗記しました。
元素周期表は「小さくて軽いもの」から「大きくて重いもの」へ順番に並べられています。
金属アレルギーを起こしやすいとされているのは「重金属」と呼ばれるもので、本来はヒトにとって大切な金属でもあります。
アレルギーを起こす可能性がある主な金属
・ニッケル
・水銀
・コバルト
・スズ
・クロム
・モリブデン
・銀
・金
・プラチナ
金属アレルギー 3
2018年9月11日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
金属アレルギーのメカニズム
「金属+体液+菌+傷」
この4つがそろった時、体の警備係である白血球がある活動をします。
① まずは白血球が増殖しながら菌と戦う
② この時白血球は活性化している状態
③ この時に、「金属」が一緒に体内に入っていると・・
④ 金属にも白血球の担当が付き、増殖して戦い始めます。この時が「アレルギー体質」に変化したと言えます。
⑤ その後もただ、「金属」だけが入ってきた時には「異物」として白血球は戦い始めます。この時白血球が炎症物質を出しながら異物と戦うため、湿疹やかゆみがおきます。
金属が体内にどうやって入る?
金属は体液で溶けます。
金属が溶け出した状態をイオン化すると、言います。
少し難しいお話になってきた感じがしますが、ここがポイントなのです。
溶け出した金属は「イオン」と呼ばれるとてもとてもに小さな粒になります。(プラスイオン、マイナスイオンって聞いたことがありますね?)
その粒の大きさは、およそ「0.0000001mm」です。
この粒が皮膚や粘膜にしみ込みます。
「金属+体液」という条件が揃ってしまうと「皮膚や粘膜に金属がしみ込む」という現象がおきます。
金属アレルギー 2
2018年9月10日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
金属アレルギーの続きをお話していきましょう。
私たちの身の回りにある金属
1.アクセサリー類(ピアス・ネックレス・腕時計など)
ニッケル、クロム、コバルト、プラチナなど、アクセサリーに使われている金属に触れる部分が赤く腫れたり、かゆくなったりすることが多いです。
金属部分にチタンやセラミックを使った、アレルギー防止アクセサリーもあるようです。
2.化粧品
化粧品化粧品かぶれと間違いやすいようですが、ビューラーやアイライナーの口金、ファンデーション容器などの金属にアレルギーを起こす人も多いようです。
3.衣類・下着
ブラジャーのホックやワイヤーなどに反応する人も少なくありません。
ジーンズのボタンも裏側の金属部分が直接肌に触れやすいです。
布製の絆創膏(ばんそうこう)でカバーするか、厚めの布地を縫い付けてしまえば安心です。
4.皮革製品
皮革製品の加工工程でクロムなどの金属が使われていることがあり、敏感な人はそれに反応してアレルギーを起こしてしまうようです。
腕時計の皮バンド、バッグのストラップなど、直接肌に触れるものはご注意を。
5.携帯電話
最近はプラスチックの膜でコーティングするなど、メーカー各社の工夫で少なくなってきましたが、耳や頬など携帯電話機器の当たる部分が炎症を起こすことがあるようです。
古くなってコーディングがはげ、地金が出ている電話は要注意です。
6.硬貨
ニッケルが使われている50円玉、100円玉、500円玉などに触る機会の多い人は注意。
7.豆やナッツ
これらの食品にはニッケル成分が多く含まれています。
それが汗にしみ出し、汗腺の多い部位にアレルギーを起こすケースがあるようです。
ただ金属アレルギーは、金属が肌に触れて起こる症状 だけではありません。
むしろ本当に怖いのは、歯の詰め物などの金属が体内に蓄積して炎症を起こす、体内で起きる金属アレルギーです。