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歯周病と糖尿病 7

2018年8月20日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

歯周病と糖尿病の続きをお話していきましょう。

 

歯周病と糖尿病の関連

糖尿病になると体に様々な変化が起こり、口の中の環境も変えてしまいます。

1.口の中が渇くため、唾液による自浄作用が低下し、口の中に細菌が停滞しやすい。

2.唾液中に糖が含まれるため、歯垢が増殖しやすい。

3.体の免疫力が低下するため、歯周病菌に感染しやすい。

4.血流障害や代謝異常が生じて組織の修復力が低下するため、歯周病が進行しやすい。

上記の理由により、糖尿病になると歯周病になり易く、さらに重症化しやすいと言われています。

 

歯周病が血糖コントロールを悪化させる

近年、歯周病の進行により産生されるTNF-αという炎症性サイトカインが血糖コントロールに悪影響を及ぼしていると言われています。

歯周病が進行すると、歯と歯肉の隙間が深くなり歯周ポケットが形成されます。

歯周ポケットの中は、酸素が無くても増殖できる細菌(嫌気性菌)にとって居心地の良い場所です。

嫌気性菌である歯周病菌は歯周ポケット内で増殖します。

そして内毒素を放出して歯周組織を破壊していきます。

歯周病菌は腫れた歯肉から容易に血管内に侵入し全身に回ります。

血管に入った細菌は体の力で死滅しますが、歯周病菌の死骸の持つ内毒素は残り血糖値に悪影響を及ぼします。

血液中の内毒素は、脂肪組織や肝臓からのTNF-αの産生を強力に推し進めます

このTNF-αは、血液中の糖分の取り込みを抑える働きもあるため、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまうのです。(インスリン抵抗性)

インスリンの働きを悪くするため、血糖値が高くなると言われています。

 

TNF-αとは

脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカイン (生理活性物質) の 1 つで、筋肉、脂肪組織や肝臓での糖の働きを抑制する作用があります。

肥満時には増加し、糖尿病や動脈硬化などのリスクを高めます。

内毒素とは

細菌の細胞壁に含まれる毒物。

細菌が死滅しても毒は残る。

エンドトキシンともいう。

 

 

歯周病治療で血糖値が下がる!

最近では歯周病と糖尿病は密接に関連していると言われており、歯周病の治療をすると血糖コントロールが改善するという研究成果も数多く報告されています。
ここでの「歯周病の治療」とは、患者さん自身のブラッシングによるプラークコントロールをしっかり行い、歯科医院で炎症の原因となっている歯石を確実に取り除く(スケーリング)ことです。

そうすることで歯肉の炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するということが、日本での研究を含めた多くの臨床研究で報告されています。
一方で、血糖値の低下が生じない患者さんがいることも明らかになっており、どのような糖尿病患者さんで血糖値が下がりやすいのかを調査した今後の研究成果が待たれています。

 

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