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虫歯予防法 その9  虫歯菌に対する対処法

2018年5月11日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

前回は虫歯菌の代表的な2つの菌についてお話ししました。

今回は、その菌に対する対策をお話していきましょう。

 

どちらの対策としても考えられる最大のことは菌の数を減らすということです。

これに1番効果的なのは、セルフケアではブラシ・フロスなどによる清掃、プロフェッショナルケアでは、PMTCを受けることです。

毎日、しっかりと清掃を行い、自分では取れない箇所の清掃をプロである歯科衛生士にお願いする。これが1番の予防であり、本当の治療であると思います。

 

次にそれぞれの菌の対策をお話していきましょう。

 

ミュータンス菌

1.ミュータンス菌に餌を与える回数の制限

・食事をするたびに、ミュータンス菌は酸を作ります。その酸が歯を溶かすのは以前お話ししました。

酸による歯のダメージ回復の為には時間が必要です。チョコチョコ食べをしてしまうと、ダメージが回復せずに蓄積していくことになり、いずれ虫歯になってしまいます。

ですので、ミュータンス菌が酸を作らないようにするために、

ミュータンス菌に餌を与える=何か食べる

ことは時間を決めて行うようにしましょう。

2.ミュータンス菌の力を弱める

・ミュータンス菌が喜ぶ食べ物=砂糖の制限

ミュータンス菌が1番喜ぶ餌は砂糖です。砂糖を食べると、ミュータンス菌は非常に活発に活動してしまいます。

・キシリトールの活用

キシリトールはミュータンス菌の餌にならないだけでなく、ミュータンス菌を弱らせてくれます。

有効活用しましょう。

3.ミュータンス菌の数の減少

先に説明した通り、ブラッシングとPMTCで数のコントロールを行う

 

ラクトバチラス菌

1.菌の居場所を無くす=虫歯になるまで放置しない

ラクトバチラス菌は歯に付着できません。虫歯の穴が無ければ口の中で増殖できないのです。

虫歯になるまで放置せず、定期的にチェックを行いましょう

2.菌の増殖の原因となる食品の制限

ラクトバチラス菌は食物に含まれています。

炭水化物や砂糖、乳酸菌飲料などに多く含まれていますので、これらの食品の摂り過ぎに注意しましょう。

3.清掃

先に説明した通り、ブラッシングとPMTCで数のコントロールを行う

 

どうです?ミュータンス菌の対策でラクトバチラス菌も対応できそうですよね。

 

次回からは食事についてお話していきましょう。

虫歯予防法 その8 虫歯を作る菌について

2018年5月10日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

今回はカイスの輪の「細菌」についてお話していきましょう。

私たちの口の中には300~400種類の細菌がいます。この中の1部の菌が虫歯を作る細菌なのです。

虫歯菌は1つの菌だけのことではありませんが、その中で特に有名なのが「ミュータンス菌」と「ラクトバチラス菌」です。

 

ミュータンス菌

虫歯を作るきっかけとなる菌です。

プラークを温床として繁殖しますミュータンス菌が糖質から乳酸を作り出し、歯の成分であるカルシウムやリンを溶かしてしまいます。

 

ラクトバチラス菌

乳酸菌の1種で、ヨーグルトの中にも配合されていたりします。

ラクトバチラス菌自体には歯に付着する能力はありませんが、ミュータンス菌によって出来た穴に好んで定着してしまいます。

この菌が口の中に存在している事自体は問題ないのですが、ミュータンス菌によって作られてしまった虫歯にラクトバチラス菌が定着してしまうと、虫歯の進行を速めてしまう事になります。

 

虫歯にならなければ、ラクトバチラス菌は悪さを出来ませんので、虫歯を作るミュータンス菌に気を付けて予防しておけば、ラクトバチラス菌に対する予防にもなるということです。

 

虫歯予防法 その7 唾液改善法

2018年5月9日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

今回は唾液の改善法をお話していきましょう。

唾液の質や量が低下してしまう要因は次の5つが挙げられます。

・薬の副作用

・病気

・ストレス

・生活習慣の乱れ

・加齢

唾液の質や量の改善には主に次の5つが挙げられます。

・水分摂取量を増やす

・よく噛む

・生活習慣の見直し

・鼻呼吸を意識する

・唾液腺マッサージを行う

 

水分摂取量を増やす

唾液は1.0~1.5ℓ分泌されますが、体内に水分が足りていなければ分泌量は落ちていきます。

水分補給をこまめにすることは、唾液分泌量増加に役立ちます。

水分補給に1番適しているのはやはり水です。しかも常温。常温が良い理由は、本来腸で吸収されて肝臓へ送られる水が、冷水では胃から細胞の外を通ってすぐに汗や尿として体の外へ出て行ってしまうからです。

適していないものは、緑茶やコーヒーなどのカフェインが含まれた飲料はカフェインの利尿作用により、逆に体外に水分が出てしまいます。

1番適していないのはアルコールです。

よく噛む

唾液は、よく噛むことによって分泌が盛んになります。(刺激時唾液)

唾液がたくさん分泌されるようになると、常に新しい唾液が作られ続けるようになるため、質も改善されていきます。

食事で噛む際数を増やすことが1番望ましいのですが、それが難しい場合はガムがおススメです。

ただ、ガムを噛んで虫歯になってしまっては意味がありませんので、ガムはキシリトールが良いでしょう。それもキシリトールが最低75%配合のものが良いです。

生活習慣の見直し

唾液減少の原因の一つにストレスがあります。

ストレスがたまりやすい生活かどうかを振り返ってみましょう。また、適度な運動はストレス解消になりますし、健康にもよいので適度な運動を行いましょう。

また、自分へのご褒美として、適度な甘いものやお酒は良いですが、あくまでも適量です。毎晩飲み歩いたりするのはお勧め出来ません。

一番悪いのは、ストレス解消の為と称しての喫煙です。

喫煙は体の血流を悪くし、唾液量と質も低下します。もちろん、体には非常に悪いです。注意しましょう。

鼻呼吸を意識する

口で呼吸すると、口が乾いてしまいます。そうすると細菌が増えてしまいます。

また、鼻はフィルターの役割をしているので、鼻呼吸でないと、ウィルスなどの細菌を直接身体に取り込んでしまうので、風邪などもひきやすくなってしまいます。

出来るだけ鼻呼吸を意識しましょう。

唾液腺マッサージを行う

唾液腺をマッサージで刺激して分泌を促す方法です。

唾液腺は3か所あります。それぞれのマッサージ法は以下の通りです。

ただし、注意も必要です。唾液腺自体に問題がある人はマッサージは出来ません。

また、口やのどにガンがある方、不整脈がある方、メタボリックシンドロームの方は耳下腺のマッサージはしてはいけません。

 

テレビを見ながらなど、空いた時間で出来ますので、是非どうぞ。

虫歯予防法 その6  唾液について

2018年5月8日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

今回は唾液についてお話していきましょう。

唾液は成人で1日1.0~1.5ℓ分泌されます。(ご高齢の方で0.5~1.0ℓ)

睡眠時は分泌量は極端に減少し、8時間で48㎖になります。

唾液の作用

1.消化作用

唾液にはデンプンを分解する酵素が含まれています。デンプンを分解し糖に変えてくれます。お米をよく噛んでいると甘くなっていくのはこのためです。

2.修復作用

歯を再石灰化してくれます。

3.緩衝作用(中和作用)

口の中の酸を中和してくれます。

4.洗浄作用

歯の表面についた食べかすを洗い流してくれます。

5.殺菌・抗菌作用

唾液中にはいくつもの抗菌因子(リゾチーム、ラクトフェリン)が含まれています。

6.湿潤作用

食べ物を飲み込みやすくしたり、潤滑材の様に粘膜や歯の表面を滑らかにする作用があります。

7.溶解作用

食物中の味成分を溶解して味覚の発現を助ける作用があります。

 

唾液が出なくなると、上記の作用が得られなくなるため、様々な症状が出てきてしまいます。

それでは、次回は改善法についてお話ししましょう。

虫歯予防法 その5  歯に関するその他の因子

2018年5月7日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

GWはどのようにお過ごしになりましたか?

さて、前回まではカイスの輪の一つ歯に関する中で一番重要な歯の質と、それを強化するフッ素についてお話ししました。

今回はそれ以外の歯に関することをお話していきましょう。

歯に関する他の因子は、「歯の形状」「歯並び」「唾液量」「唾液の質」が考えられます。「遺伝」も少しだけ関与します。

歯の形状

私たちの歯は正常な形でも、凹凸や溝(裂溝)があり、磨き残しやすいです。

「磨いている」のと「磨けている」のは違います。歯科衛生士から正しい磨き方を指導してもらうことが大切です。

歯並び

歯並びが悪いと見た目も悪いですが、しっかりとしたブラッシングがし難いです。

理想的には強制治療を受けた方が良いでしょう。

遺伝

厳密な意味での虫歯になりやすさと遺伝は、関連が薄いです。

ただ、歯並びや唾液の質、性格などは遺伝に関連するものです。これらは多少なりとも虫歯のなり易さに関連するといえるでしょう。

唾液量・唾液の質

歯を再石灰化してくれるのは唾液です。唾液の量が多ければ、再石灰化しやすいです。また、唾液の質が良ければ、それも再石灰化しやすいです。

唾液の量や質の改善については、次回以降で詳しくお話ししましょう。

 

 

虫歯予防法 その4 フッ素の使い方

2018年4月28日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

今回はフッ素の使い方をお話していきましょう。

先に言っておきますが、フッ素は汚れの上からでは効果がありません!キチンとしたブラッシングや歯科医院での清掃が行われていることを前提としてお話を進めていきます。

 

フッ素は低濃度と高濃度で使用方が変わります。

高濃度フッ素は歯科医院でしか塗布できませんので、歯科医院にて清掃を受けた後に塗布してもらうと良いでしょう。

低濃度フッ素はセルフコントロール用です。家庭にて用いてもらうもので、主にフッ素配合歯磨剤・フッ素ジェル・フッ素洗口液の3種類が使われています。

フッ素配合歯磨剤

最も身近で手軽なフッ化物です。虫歯予防の効果を高めるためには、長い時間フッ素が口の中に留まっていることが大切です。歯磨剤の使用量や洗口の仕方が重要になって来ます。

フッ素配合歯みがき剤の年齢別使用方法目安

年齢 使用量 歯みがき剤の
フッ素濃度
洗口その他の注意事項
6ヶ月(歯の萌出)
~2歳
使用量切った爪程度の少量
500~1,000ppm 仕上げみがき時に保護者が行う。
3~5歳
使用量5mm以下
500~1,000ppm 就寝前が効果的。
歯みがき後5~10mlの水で1回程度洗口。
6~14歳
使用量1cm程度
1,000ppm 就寝前が効果的。
歯みがき後10~15mlの水で1回程度洗口。
15歳以上~成人
使用量1~2cm程度
(約1g)
1,000~1,500ppm 同上

・歯磨き法(通常磨き)

上記方法で、フッ素洗口液と同様の効果が得られるとされています。

・ダブルブラッシング法

「1回しか洗口しないのだと、どうしても口の中に汚れが残っているような気がして気になってしまう」という方にお勧めなのがこの方法です。

1回目は歯みがき剤をつけてもつけなくてもよいので、十分にみがいて十分にうがいをする
2回目はフッ素配合歯みがき剤をつけて、全部の歯に延ばすようにつけて、1回吐き出し、1回だけうがいをする。

という方法です。こうすると、汚れを落とした後、よく洗口することも出来ます。

1回目に歯磨剤をつけて磨き、よく洗口した後にフッ素ジェルを塗るかフッ素洗口液で洗口するという方法もOKです。

 

フッ素ジェル

歯磨剤と違って、研磨剤やその他の成分が入っていないのが特徴です。

1回洗口だと歯磨剤の成分が残るのが気になる方や、まだ洗口できない乳幼児などに適しています。

 

フッ素洗口液

歯磨剤やジェルのように塗布するものと違い、液体なので歯の隅々までフッ素が行き渡るため、3つの中で一番予防効果が高いとされています。

無味無臭の無色透明の液体なので、間違って飲んでしまわないように管理が必要です。

 

以上3つのフッ素を上手く活用して虫歯予防していきましょう。

虫歯予防法 その3 フッ素の効果

2018年4月27日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

前回はフッ素について正しく理解していただいたかと思います。

今回はフッ素の歯に対する効果についてお話していきたいと思います。

 

フッ素の予防効果

フッ素の虫歯予防効果は大きく2つに分けられます。

1.エナメル質の結晶性の改善と再石灰化

歯の表面を覆うエナメル質の結晶は、鉱物学の分類上ハイドロキシアパタイトと呼ばれるもので、これは、化学的置換がおこりやすい物質です。

フッ素イオンは置換反応を行 い、アパタイトに存在する格子不整を修復し、フルオロアパタイトという硬く強い結晶構造を作り結晶を安定化させる働きがあります。

また、歯の表面では、食事のたびに脱灰と再石灰化が行われています。脱灰によって歯から唾液中に溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンは、再石灰化によって再び歯にとりもどされますが、この時フッ素イオンもいっしょに歯にとりこむことができると、置換反応がおこり、酸によって溶かされにくい歯になります。

2.細菌の解糖系に対する抗酵素作用

「唾液中のフッ素濃度が5~10ppm程度になると、フッ化物が解糖系の酵素の活性を阻害し、この反応後の中間代謝物の生産をブロックするため、菌体外への有機酸の生産が 阻まれる。」簡単に言うと、「虫歯菌が歯を溶かす酸を出しにくくしてくれる」ということです。

また、細菌への糖の取り込みが阻害されるため、菌体外多糖の合成抑制効果もあるとされています。

菌体外多糖が生成されてしまうと、プラークが歯により強くくっついてしまい、ブラッシングで落ちにくくなってしまいます。これがフッ素を使うと「作られにくくなる=ブラッシングで汚れが落ちやすくなる」ということです。

 

以上の二つがフッ素の虫歯予防効果です。

どうです?フッ素をうまく活用すると、例え甘いものを食べてしまっても、虫歯になりにくいお口になれそうですよね!

 

虫歯予防法 その2フッ素について

2018年4月25日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

前回はフッ素をうまく使えば歯の質が強くなるとお話ししました。

では、そもそもフッ素とはどんなものでしょうか?

今回はフッ素についてお話ししましょう。

フッ素とは、地球の地殻で17番目に多い元素で、単体では存在しにくく、自然界では他の元素と結合してフッ化物として存在しています。

フッ化物は火山活動の結果生じるマグマに由来しているので、地球上のあらゆる場所(地殻、海水を含むすべての水など)に存在します。

フッ化物はミネラルであり、WHO(世界保健機構)やFAO(食糧農業機関)は必須栄養素に指定しています。

体を構成する元素は主要元素と微量元素に分けられます。フッ素は微量元素であり、生命と健康維持に欠かすことのできない必須微量元素であると考えられています。

実際に哺乳類を用いた実験で、フッ素を欠乏食を与え続けたところ、成長阻害や寿命減少という結果が報告されています。

私たちの体の構成要素でもありますが、フッ素は特にカルシウムと仲が良く、カルシウム成分の多い歯や骨に多く含まれています。

適量のフッ化物を摂取すると、歯や骨が強くなるのはこのためです。

あっ、言い忘れてましたがフッ素は骨も強くしてくれますよ。骨密度が増しますので、骨の強化と骨折予防に効果があります。

 

 

フッ化物の許容摂取量は?

歯のフッ素症や骨フッ素症などの慢性の副作用を生じることのない許容摂取上限値は、1~3歳で1.3㎎、4~8歳で2.2㎎、9歳以上で10㎎です。また、副作用を生じることなく最大のむし歯予防を発揮するフッ化物の適正摂取量は体重1㎏あたり1日に0.05㎎となっています。
参考値として、アメリカの医学研究所食品栄養局(Food and Nutrition Board of the Institute of Medicine)が1997年に発表した栄養所要量があります。これによれば、集団の97~98%において歯のフッ素症や慢性の副作用を生じることのない許容摂取上限値は、1~3歳で1.3㎎、4~8歳で2.2㎎、9歳以上で10㎎です。また、副作用を生じることなく最大のむし歯予防を発揮するフッ化物の適正摂取量は1日に0.05㎎/体重1㎏となっています。これによると体重65㎏の成人男性では3.25㎎が適正摂取量であり、過去において報告されている日本人のフッ化物摂取量(およそ0.48~2.8㎎)は少ないといえます。
水分摂取量や食物からのフッ化物の摂取量には個人差がありますが、安全性が問題になることはありません。
アメリカ医学研究所食品栄養局によるフッ化物の適正摂取量は1日0.05㎎/㎏ですから、体重65㎏の成人では3.25㎎となります。また、1日の摂取量の上限値は成人で10㎎となっています。日本人では食品による1日のフッ化物摂取量が0.4~1.8㎎とされていますから、0.8ppmに調整された水道水(日本の水道水は水道法によって0.8ppm以下に制限されています)を1日1.5リットル飲んでもフッ化物の総摂取量は1.6~3.0㎎となり、他の飲食物からの摂取量に多少の差があっても上限値を超えるものではなく、問題はありません。

フッ化物の食品中に含まれる量は

食品 穀類 豆類 肉類 野菜類 果実類
濃度ppm(mg/kg) 0.1~2.5 0.5~3 0.3~2 0.1~1 0.1~1

どうです?フッ素って物が分かってきましたか?

日本では、フッ素=毒みたいに考えてしまう方が少なからずいらっしゃいます。

しかし、毒ではなく、むしろ必須なものであり、適正量を守ればより健康を維持するのに非常に役立つものであると言えます。

薬も摂りすぎれば毒となる。

ビタミンも同じですよね。

体に必要不可欠な栄養素の1つであり、老化防止や生活習慣病予防、美肌効果など様々な健康効果で有名なビタミンEも過剰摂取してしまうと

・吐き気や下痢

・肝機能の低下

・血液が固まりにくくなる(⇒脳卒中のリスク増加)

・骨粗鬆症になりやすくなる

などが報告されています。

正しい知識で正しく予防を!

次回はフッ素の効果についてお話していきます。

虫歯予防法 その1歯の質

2018年4月24日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

今回から虫歯の予防法についてお話していきます。

「虫歯予防法は?」と言うと、「脱灰と再石灰化の揺れ動く天秤を大きく揺り動かさず、再石灰化に傾くようにうまくコントロールすれば良い」わけですが、実際にはどうしたら良いのでしょうか?

その方法は幾つかありますが、今回は先日お話しした「カイスの輪」の「歯」に着目してお話していきましょう。

先にお話しした通り、歯はPh5.5~5.7で溶け始めます。

では、この5.5~5.7の幅はどういう事でしょうか?

生えたばかりの歯は乳歯は言うに及ばず永久歯も非常に脆弱です。

ここでいう「脆弱」とは、「溶けやすい」ということです。つまり、より中性に近い値でも溶け始めてしまうということです。つまり、「歯の質が弱い」ということです。

生えたばかりの乳歯や永久歯は何故脆弱なのでしょうか?

実は、生えたばかりの歯のエナメル質は実は非常に柔らかいのです。その理由は、「石灰化度が低いから」です。

石灰化とは、カルシウムイオンが細胞に沈着することをいい、結果として硬化した組織が形成されるのですが、生えたばかりのエナメル質はこの石灰化度が30%位しかありません。

前回説明した、唾液による再石灰化を受けて、成熟していくのですが、虫歯になりにくい成熟したエナメル質になるまで、通常約5年はかかると言われています。

フッ素は、未成熟なエナメル質に早期に取り込まれるのエナメル質の結晶(ハイドロキシアパタイト)を唾液のカルシウムで石灰化するよりもより高度の高い結晶フルオロアパタイト)に変える効果があります。

つまり、フッ素を上手に使えば早期により強い歯に変われるということです。

 

虫歯予防の為の基礎知識

2018年4月23日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

今回から虫歯の予防法についてお話していきますが、虫歯予防を理解するために知っておかなければならない一番大事な基礎知識のお話から始めましょう。

脱灰と再石灰化です。

 

皆さん、酸性、アルカリ性、中性という言葉を小学校や中学校で聞いた覚えがありませんか?Ph(ペーハー)という数値を使います。pHは酸性からアルカリ性の間に0~14の目盛りをつけて、酸・アルカリの度合いをその目盛りの数字で表すもので、 pH7を中性とし、それ未満を酸性、それより大きければアルカリ性としています。 pH7よりも値が小さければ小さいほど酸性の性質が強く、値が大きければ大きいほどアルカリ性の性質が強いことになります。

歯はPh5.5~5.7で溶け始めてしまいます。

私たちが日々口にしている食品の大半は酸性食品です。

通常、私たちの口の中は、Ph6.8のほぼ中性になっていますが、それらの食品を口にすると急激に酸性に傾いてしまいます。

そうすると、歯は溶け始めてしまいます。

また、歯垢(プラーク)1mg中には約2~3億の細菌が生息しています。このうちミュータンス菌やラクトバチラス菌などが、むし歯の原因菌となります。この細菌が食物中の糖を取り込み、分解して酸を産生してしまいます。

これらの食品の酸や細菌が産生する酸が歯の成分であるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの結晶)を溶解するという過程が脱灰という現象です。

ここで、皆さんは「食べただけで歯が溶けちゃうの?じゃあ溶けた歯はどうなっちゃうの?」と思うかもしれません。

人間の体は本当によく出来ていて、唾液が口の中の酸を中和してくれます。中和されると、唾液中にあるカルシウムイオンやリン酸イオンが歯の表面に戻っていきます。この過程が再石灰化という現象です。

 

 

つまり、私たちは細菌がいてもいなくても、日々脱灰と再石灰化を繰り返しているということです。

この繰り返し起こっている流動的なプロセスのことを「う蝕」といいます。

このプロセスにおいて、何らかの原因により脱灰の比重が多くなってしまい、歯の表面からカルシウムやリンが失われてしまうと、その表層は非常に脆くなります。

この脆くなった表層が更なる脱灰や強い刺激を受けた時に崩壊し、穴が開いてしまいます。この穴を「う窩」と言います。皆さんがよく使う虫歯の正式名が「う窩」です。

「う窩」になってしまうと、もう再生できません。

一言で「虫歯予防法は?」と言うと、「脱灰と再石灰化の揺れ動く天秤を大きく揺り動かさず、再石灰化に傾くようにうまくコントロールすれば良い」と言えます。

では実際にはどうすればよいのかを、次回からお話していきましょう。

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