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菌血症

2018年7月24日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話

皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。

皆さん、菌血症ってご存知ですか?

近年、耳にするようになってきた病名ですが、様々な疾患の原因となりえる病気で、歯科と大いに関りがあります。

今回は菌血症についてお話していきましょう。

 

菌血症とは

臓器あるいは組織のどこかに細菌感染巣があって,絶えずあるいは断続的に,その病巣から細菌が本来無菌であるはずの血液中に流出している状態をいいます。

敗血症と混同されることが多いですが、敗血症は「感染を原因として全身性に炎症が起きている状態」と定義されます。一方菌血症は「細菌が血液中に存在すること」を指します。

菌血症では通常、症状はみられませんが、ときに特定の組織や臓器に細菌が増殖して、重篤な感染症(細菌性髄膜炎や感染性心内膜炎など)を引き起こすことがあります。

通常、特に日常的な行為が原因の場合には、細菌が少量しか存在せず、免疫系の働きによって血液中から速やかに排除されるため、菌血症が感染症を引き起こすことはありません。

しかし、特に免疫系の機能が低下している状況では、細菌が長期にわたって存在し、数も多くなることがあります。

このような場合には、菌血症が引き金となって、ほかの感染症や敗血症と呼ばれる全身性の重篤な反応が起こる可能性があります。

菌血症になると、細菌が体内の特定の構造物(異常が起きた心臓弁など)に引っかかり、そこに蓄積することがあります。

特に細菌が蓄積しやすいのは、静脈内のカテーテル、人工関節、人工心臓弁など、体内に設置された人工物です。

このような細菌の集まり(コロニー)はその部位に付着し続け、連続的または周期的に血流へ細菌を放出します。

 

 

菌血症で症状が出やすい部位

・脳を覆う組織(髄膜炎)

・心臓を包む膜(心膜炎)

・心臓弁と心臓の壁を覆う細胞(心内膜炎)

・骨(骨髄炎)

・関節(感染性関節炎)

 

 

原因

・日常的な細菌感染が原因の場合

日常的な行為によって、健康な人で菌血症が起きる場合があります。

例えば、激しく歯磨きを行うと、歯ぐきに存在する細菌が血流に入ってしまい、これが菌血症の原因となることがあります。

食べものの消化の際に、腸から血流に細菌が入ることもあります。

日常的な行為が原因の場合、菌血症から感染症になることはまれですが、口腔内の細菌をしっかりとコントロールしていれば、多くの場合防げるのもです。

 

・特定の細菌感染症

細菌感染症の一部(肺炎や皮膚膿瘍など)では、細菌が周期的に血流に入り、菌血症を引き起こすことがあります。

一般的にみられる小児期の細菌感染症の多くは、菌血症を引き起こします。

 

・レクリエーショナルドラッグ(娯楽目的で使用される薬物)の注射

通常は針が細菌に汚染されていて、使用者が皮膚を適切に消毒せずに注射することが多いため、菌血症の原因になります。

 

・医療行為による場合

歯科処置の際に、歯ぐきで生息していた細菌が剥がれて、血流に入ることがあります。

カテーテルを膀胱に挿入した場合や、チューブを消化管や尿路に挿入した場合にも、菌血症が起こる可能性があります。

細菌はカテーテルやチューブが挿入された部位(膀胱や腸)にも存在している可能性があるため、無菌的な手法が用いられていても、これらの処置で細菌が血流に入ってしまうことがあります。

 

 

菌血症の症状

歯科処置などの普通の出来事が原因の菌血症は、通常は一時的なもので、症状は起こりません。

ほかの原因による菌血症では発熱することがあります。

菌血症の人に発熱や心拍数の上昇、悪寒戦慄(寒気とふるえ)、低血圧、消化管症状(腹痛、吐き気、嘔吐、下痢など)、呼吸数の増加、または錯乱がみられる場合は、おそらく敗血症か重症敗血症、または敗血症性ショックを起こしています。

 

 

菌血症の予防

・慢性感染症の改善

特に歯周病が菌血症の可能性を格段に上昇していることが、最近分かってきました。

ですので、何か外科処置を行う予定がある方は、手術より前にお口の中のクリーニングを行うことをおススメします。

また、歯周病を治療し、再発防止のために定期的にクリーニングを受けておけば、菌血症も防げますし、そこから発生する疾患も防げますので、一石三鳥です。

 

 

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