ブログ
ブログ切り替えはこちらから
バイオフィルム
2018年4月18日【カテゴリ:お口の健康にまつわる話 】
皆さんこんにちは!神奈川県海老名駅東口徒歩3分にあります、予防歯科 K’sデンタルクリニック 院長の鎌田です。
今回はバイオフィルムについてお話ししたいと思います。
バイオフィルムとは、プラーク(歯垢)が成長・成熟し、歯の表面を層状に覆った細菌の凝集物質のことをいいます。
歯の表面は非常にへばり付ける細菌と出来ない細菌がいます。歯の表面にへばり付ける細菌は実は善玉菌です。ただ、この細菌に覆い被さるように歯の表面にへばり付けない悪玉菌が付着してきてしまいます。
悪玉菌がついたままで放置すると、細菌が多糖類で構成されたヌルヌルした膜を作り、自分たちの周りを覆います。この膜をバイオフィルムといいます。
この膜を形成してしまうと、様々な刺激から細菌を守るようになってしまいます。
身近なところでは排水溝のヌメリ。これもバイオフィルムです。
どうです?熱湯をかけても、99.9%除菌の洗剤を流していても、炒め物をして出た油などを流しても、このヌメリはなくなりませんよね?
こうなると細菌の天下です。細菌は毒素を形成するようになります。この毒素が人体に為害性があるのです。
さらにバイオフィルムを放置しておくと、唾液中のカルシウムが沈着し、石灰化してしまいます。これが歯石です。
つまり、歯石は毒を吐き終わった化石なんです。
よく「歯石を取りに来てください」とか「歯石をとって欲しい」とか言われたり言ったりしませんか?でも、歯石になってからとるのでは毒を吐き終わってからとることになるので、健康を維持するということでは既に遅いと言えます。
「毒を受けてからとる」ということを繰り返すと、じわじわとダメージと蓄積していくことになります。それが積もり積もると、虫歯や歯周病の発症に繋がってしまいます。
歯石になってからとるのではなく、バイオフィルムを形成した瞬間かする直前でクリーニングを受けるのが理想的です。